ロシアンブルーはなぜブルー?毛色は青ではなくグレーなのに
ロシアンブルーの毛色はグレー(灰色)なのに、なぜロシアンブルーなのですか?
遺伝子的にみると純正100%のグレーではないため、猫の世界ではブルーと呼ばれています。
この記事を読めば、ロシアングレーよりロシアンブルーの方が適していると感じることができます。
ロシアンブルーはなぜブルー(青)なのか?
【結論】
もともとの毛色はブラック
↓
遺伝子によって毛色がグレーに
↓
グレーの毛色には淡いブルーが混ざっている
↓
(猫の世界ではグレーはブルーという)
↓
だからロシアン「ブルー」
↓
(厳密に言えばロシアン「ブルーグレー」)
一般的に想像するブルーとグレーは全く違う色ですが、
ブルー vs グレー
淡くして比較すると似ている…。
ロシアンブルーはなぜブルー(青)なの?
猫の世界ではグレーはブルー(青)
ロシアンブルーといえばグレーの毛色が特徴ですが、このグレーを猫の世界ではブルーと言います。
グレーの毛の中には淡いブルーが混ざっていることもあり、見た目はグレーですが、科学的にはブルーなのです。
分かりやすく説明するならば、ロシアン「ブルーグレー(青灰色)」が省略されて、ロシアン「ブルー」なのかなと思います。
ちなみに最近はホワイト、ブラックのロシアンブルーも誕生していますが、ロシアンブルーの毛色はブルーしか認められていません。
ロシアンブルーはなぜブルー?それは遺伝子が青くさせている
毛のベースカラーはブラック、ホワイト、レッド
まず、猫のベースカラーはブラック、ホワイト、レッドで、ダイリュート遺伝子によって、ブラックからグレーやベージュ、レッドからクリームやオレンジに変化していきます。
ダイリュート遺伝子とは?
ダイリュート(dilute)
意味:薄める
劣性遺伝子(d)
デンス(dense)
意味:濃くする
優性遺伝子(D)
ダイリュート遺伝子を持った猫はベースカラーから薄まった毛色になり、ロシアンブルーの場合はブラックが薄まってグレーになっています。
たまに「優性=良い」「劣性=悪い」と勘違いしている方もいますが、それは「優勢と劣勢」。優性とは強く特徴がでるということです。
ダイリュート遺伝子の組み合わせは「DD、Dd、dd」の3パターンで、Dが1つでも入ると色が薄くなりません。
下記の図式をご覧ください。
DD × DD = DD DD DD DD
DD × Dd = DD DD DD Dd
DD × dd = Dd Dd Dd Dd
Dd × dd = Dd Dd dd dd
Dd × Dd = DD Dd Dd dd
dd × dd = dd dd dd dd
ロシアンブルーは「dd」なので、ロシアンブルーは希少な猫といえます。
なお、Pontely(ポンテリー)などの遺伝子検査を受けると「将来的に犬猫がかかりやすい病気」を知ることができます。
ロシア語でロシアンブルー(青)をいうと?
ロシア語でロシアンブルーは
Русская(ロシアの)голубая(青い)кошка(猫)
ブルー(青)と表現するロシア語はない
ロシア語には単純に青と表す言葉がないそうです。
ライトブルー голубой
ダークブルー синий
ロシアンブルーは遺伝子で毛色が薄まったとお伝えしましたが、ライトブルー(голубой)が、その薄まった事実を表しています。
ロシアンブルーの瞳はなぜかブルー(青)から変化する
ロシアンブルーの瞳はエメラルドグリーンでとても綺麗ですが、生まれたときはブルーです。
そもそも、子猫には瞳に色をつけるメラニンが不足しているので、どんな猫も生まれたときの瞳の色はブルーです。
2か月くらいすると瞳の色が変化し、ロシアンブルーは基本的にエメラルドグリーンになります(イエローのもいます)。
そもそもロシアンブルーとは?
ロシアンブルーはロシア&イギリス原産の猫です。
「ロシアのアルハンゲルで自然発生した」、「アルハンゲルからイギリスに移動した」と諸説ありますが、昔はアルハンゲルキャットと呼ばれており、ロシアンブルーに落ち着いたのでロシア出身説が濃厚かなと思います。
ロシアンブルーは第二次世界大戦のあと、絶滅の危機になりましたが、シャムとブリティッシュショートヘアの交配で危機を免れています。
ロシアンブルー以外のブルーな猫たち
ロシアンブルー、ブリティッシュショートヘアに加え、ネベロング、シャルトリュー、コラットらがブルーな猫です。
ネベロングです😍✨
— 五代雄介 (@godai_godai) August 13, 2022
ネベロングは陽気で活発に遊びまわることが大好きな性格です✨
少々人見知りをすることもありますが、飼い主さん家族とも問題なく仲良くすることができる猫種です😘
飼い主さんがあまり家におらず留守番の時間が多くなると、スネて無視されることもありますよ😝🤭👍 pic.twitter.com/p2YdOndPod
ネベロングはロシアンブルーよりモフモフしています。ドイツ原産かアメリカ原産といわれています。
おはようございます🦭
— izumi (@izumi___m) November 17, 2022
床暖ポカポカあったかいニャ♨️#猫 #シャルトリュー pic.twitter.com/69UO8pod3R
フランス生まれのシャルトリューはイエローゴールドな瞳が特徴です。
コラットです❤️🤗
— 五代雄介 (@godai_godai) June 23, 2022
タイで14世紀中ごろから18世紀まで続いたアユタヤ王朝時代に記された文献には、コラットとみられる猫が幸福の象徴として登場していることから幸福をもたらす猫と呼ばれています✨
1966年に米国で正式な猫種として認定されたのを機に、西洋でも飼われる様になりました👍🤗🥰 pic.twitter.com/vNYVXQ21L5
コラットはシャムがブルーになったような猫で、原産地のタイでは「幸運の猫」と呼ばれています。
ロシアンブルーはなぜかブルーに|グレーじゃなくて良かった
「ロシアンブルーはなぜブルー? 毛色は青ではなくグレーなのに」と題してロシアンブルーの毛色はグレー(灰色)にもかかわらずブルー(青)と呼ばれている理由についてご説明しました。
たぶん見た目で「ロシアングレー」と名付けることもできたと思いますが、ロシアンブルーになったは良かったと思います。
「ブルーな気持ち」「マリッジブルー」などマイナスなイメージもありますが、色のイメージとしてはグレーよりもブルーの方が高級感があり、ロシアンブルーの品位を表すのに最適だと思います。
本当にブルーなロシアンブルーが誕生したら、ちょいと怖いですね…。